【落語】三遊亭遊雀 セレクト落語会2010/08/27

新宿二丁目にある「道楽亭 Ryu's Bar」での落語会に足を運ぶ(8月26日)。
遊雀師匠の噺を聴くのは初めて、しかも狭い(失礼)お店の中とあって超至近距離!…なので当方も当初はなんだか緊張( ^ ^ ; 。まずは「小言幸兵衛」を一席。で、この人、人物の造形がピカ一。至近距離(爆)で見ても本当に、人物の演じ分けが上手い!噺の中で家主が演じる芝居も含めて、登場人物が語り出すとみな顔が違って見えるんだよなぁ…と感心。
ゲストの春風亭鯉枝師匠はそれとまさに対照的。無表情のまま、マクラもまるでそこに客がいないかのような一人語り。なるほど、これが噂のツイッター落語かと思う間もなく、自作の「代理屋」を語り出す…が、これまた「間」なく、演じ分けはほとんどなく、さらに上下もあまりなく(笑)、次々と場面は移り変わり、噺が展開していく。なんじゃ、これは!?という芸風だが、これもまたアリじゃん!というのが、現在の落語界の活況ぶりを示しているだろうな…と。
休憩の後、すっかり客席は温まり、再び遊雀師匠が登場。演じ分けたっぷりの「宿屋の富」で、滑稽な人びとを楽しく笑いとばし、まさに談志師匠が喝破した「落語とは人間の『業』の肯定である」…を堪能。拍手喝采。 (^-^)//""パチパチ

柳家喬太郎2010/07/19

笑いと学びで地域おこしを目指すというNPOによる落語会「NPO法人リール世田谷旗揚げ公演」(7月18日烏山区民センター)。
開口一番は、声の張りがいい古今亭志ん坊による「子ほめ」。
続く、林家ぼたんサンは女流噺家。女流で上手い人を今まで聴いたことがないが(失礼)、この日の「悋気の独楽」を聴いて、今後に期待大 ○。
古今亭菊生サンは「締め込み」で、血の気の多い亭主を橘家文左衛門サンばりにコワモテに聴かせた。
中入り後に、ストレート松浦サンによる楽しいジャグリング。
そしていよいよ喬太郎師匠登場。演目は…なんと「幇間腹」で、珍しくこの日は古典落語のオンパレード。で、ご本人がマクラで話していた通り、6分程度(?)の力の入れ具合。
夏の暑さでお疲れの中、ご本人も気楽に楽しめるお噺なんでしょうか。( ^ ^ ;

桂文珍・国立劇場10日連続独演会2010/04/16

上方落語界の実力派とされる桂文珍師匠の連続独演会・楽日(4月15日)を聴きに行く。
ゲストが兄弟子の桂三枝という豪華な顔ぶれで、客席も期待に溢れるなか、前座の桂楽珍が普天間基地移転騒ぎに絡めて出身の徳之島ネタと「上手廻し」で沸かせる。
文珍師師匠の一席目は新作の「老婆の休日」。老親をネタにしたマクラで会場の爆笑をとり、隣席から聞こえてきた「どこから噺に入ったかわからない…」まま場面は病院の待合室となり…爆笑を最後まで途切れさせない、さすがの上方爆笑王ぶり。
続く、三枝師匠は「落語はお客さんの想像力が頼り」というマクラをうまく使い、観客に頭を使わせながら笑かすという、離れ技的な創作落語「宿題」で、ご本人のアタマの良さを披露。
休憩の後、女流大神楽師の柳家小雪で華やいだ後、再び文珍師匠の「百年目」。「10日目で『百年目』を演らせていただきました」と、連続独演会を無事終えて、本人もホッとしたのだろう。最後は、三枝兄を呼び込んで関西風の三本占め。
上方落語の充実ぶりを、東京の演芸本山で知らしめたイベントと言えよう。

平成特選寄席2010/02/25

一昨日(23日)赤坂まで足を延ばして聴いた落語会。
立川志ら乃サンは初見参。貧乏長屋での泥棒とのおかしなやりとり「だくだく」を演ったが、立川流にしては(失礼)端正な噺しぶり。
やはり初めての古今亭菊之丞師匠だが、先日喬太郎師匠で大笑いした「幇間腹」とあっては、ちと分が悪い。この人、歌舞伎の女形にしたいような見目で女性を演じるのも上手だろうに…ので、もっと違う噺というか…若旦那を花魁とかにして改作してみたら面白いのに…などと勝手な妄想。( ^ ^ ;
昨年秋に真打になったばかりのやはり初めて聴く三遊亭王楽師匠も破綻のない噺ぶり。もっと味を出してほしいネと…今後に期待。
この日は、喬太郎師匠の「禁酒番屋」も含めてすべて古典落語。相変わらずの「爆笑王」だがこの日は時間も短く、なんだかアッサリめ。

如月の三枚看板【文左衛門・扇辰・喬太郎】2010/02/14

噺小屋スペシャル「如月の三枚看板」(2月13日)と題した落語会へ行く。
談志師匠の会がよく開かれるという会場の銀座ブロッサム(中央会館)は900席のホール。ここがビッシリ満員で、改めて落語人気に驚く。客席も前座の入船亭辰じんサンの「たらちね」から笑いが起こり、イイ感じ。
で、いきなり登場したのが柳家喬太郎師匠で、マクラから観客を引っ張り込み、この人ホント今や「(平成という言葉は使いたくなくいので)00年代の爆笑王」ですな。とうとう95キロまで膨れあがった自身の太鼓腹をうまく使った「幇間腹」で、会場は爆笑の渦。
続いて、初めて聴く入船亭扇辰師匠は、「徂徠豆腐」冒頭の「と~ふぅ~~」の豆腐屋のひと声で、一挙に観客を江戸の街へ誘う。喬太郎師匠で大笑いさせられた後は人情噺でホロリ。
さて、トリを務めるコワモテ(失礼)の橘家文左衛門師匠は、ずいぶんと前に「彩の国落語大賞受賞者の会」(2005年)で聴いた覚えがあるが、「らくだ」がこんなに面白い噺だとは思わなかった!と思わせる見事な出来。荒唐無稽な笑いの裏で、つくり込んだ人物造形で主役のくず屋をはじめ長屋の暮らす人々の生活や心情をくっきりと浮かび上がらせる。
三者それぞれの持ち味で、見事な名演。この日のお客サンはワタシも含めて、落語の多様な魅力を堪能にしたのではないか。これだから落語通いはやめられない、ってか。( ^ ^ ;

【落語】よってたかって新春らくご2010/01/17

昨日(1月16日)よみうりホールで聴いた「よってたかって新春らくご 21世紀スペシャル」
まずは瀧川鯉ちゃの「寿限無」。前座噺の定番で、子どもの頃から何度となく聴いているがナマで聴くのは初めてかも? 前座にしてはマクラが長かったのが難だが、声が大きいところはイイ。
百栄サンは初めて。どことなく佇まいは立川流っぽい( ^ ^ ; 。TVのバラエティー番組であまた登場するリアクション芸人を皮肉った新作。大げさなリアクションとおっとりとした師匠の所作の落差で笑かす。
さらに、会場を沸かせたのは白鳥サン。マクラで朝日新聞全面インタビュー記事(1月8日付オピニオン欄)に触れ、さらにこの記事を読んだ某TV局から原口総務大臣との対談オファーがあったことを明かす(爆) (結局は小沢秘書逮捕でお流れに…このエピソードもクスグリに使う)。小説家志望だった資質がうかがえる、はりまくった伏線がうまく効いた自伝的(?)新作で、白鳥ワールド全開。会場は大爆笑。
と、前半ははっちゃけた若手・中堅ニューウェーブの新作噺で、後半はしっとりとおめでたい噺で締めるというこの日の構成がよかった。
三三サンも初めて。いい噺家だと思うが、謡いの噺なので唸るとどうも〝歌謡派〟の柳亭市馬サンとカブってしまって…。
鯉昇サンは相変わらずのマイペース。お連れ合いのインフルエンザ禍に触れたマクラも効いて、『フォレスト・ガンプ』的な荒唐無稽な噺が、サゲの「なあに、カカア大明神のお陰だ」で夫婦愛がホッコリと顕れた。

【落語】新春!しながわ寄席2010/01/10

『新春!しながわ寄席②回目~東西至高の話芸~』(1月9日・よしもとプリンスシアター)
「吉本興業による落語中心の寄席は、これまでなら考えられなかった」(by桂三枝)という東京・品川よしもとプリンスシアター(ワタシはここも初めて)での、上方落語会。
古典落語の演目には、上方生まれのものも多いが、この日の「鹿政談」(桂文昇)や「寝床」として知られる「素人義太夫」(林家染丸)もその一つ。で、上方で染丸サンがどう評価されているかよー知らんが、先日聴いた喜田八サンのそれとはまた違い華やかな芸で笑わせる。
MIグランプリで6位になったという若手・東京ダイナマイトの漫才に続いて、この日も爆発した喬太郎サン!この「母恋くらげ」(新作)を聴くのは二度目だが、オチがそうだからといって「みかんの皮が…」というのはたしかにちょっと…( ^ ^ ; 。しかし、この噺にはやはり池袋ネタのマクラというのがセットなんですね。とにかく爆笑。コワイものなしですネ。
トリは(写真がキレて申し訳ない( ^ ^ ; )・笑福亭松之助サンの「高津の富」も上方の古典。さすがに85歳・オトシのせいか、噺のキレが悪いところも散見したが、まあ上方最高齢の芸を聴かせていただいたいということで…(^_-) 。


【落語】落語教育委員会2010/01/05

新春落語教育委員会(東京芸術劇場・中ホール)
昨夜は池袋へ本年初の落語会へ。
柳家喬太郎三遊亭歌武蔵柳家喜多八の三氏が定期的に開催している三人会で、チラシには「古典あり新作あり」とあるけど、この日は前座の柳家さん弥(金明竹)も含めて全て古典。

昨年刊行された『今おもしろい落語家ベスト50』(文春MOOK)で1位に選ばれて、何かと話題を呼んでいる喬太郎サン。しかし、談志や志の輔を抑えて1位というのには驚いた!ワタシも大好きで何度となく高座は聴いているが、ホントいいだろうか…(笑)。が、とにかくこの日は絶好調、歌武蔵がマクラで「もうやりたい放題」と呆れていたがその通りのハッチャケぶりで、会場を大きく沸かす。
続く歌武蔵は元相撲取りで、マクラでたいていその話に触れるのだが今日はナシで、その大きな身体と顔で「短気」「気長」をうまく演じ分け、いやぁ、この人こんなに上手かったっけ?
喜多八を生で聴くのは始めて。個性の強い二人の後で静かに始まった「寝床」だが、喜多八お得意のボヤキが番頭の口調に重なり、独自の世界をつくる。
それぞれの噺家の個性を楽しんだ一夜。