如月の三枚看板【文左衛門・扇辰・喬太郎】2010/02/14

噺小屋スペシャル「如月の三枚看板」(2月13日)と題した落語会へ行く。
談志師匠の会がよく開かれるという会場の銀座ブロッサム(中央会館)は900席のホール。ここがビッシリ満員で、改めて落語人気に驚く。客席も前座の入船亭辰じんサンの「たらちね」から笑いが起こり、イイ感じ。
で、いきなり登場したのが柳家喬太郎師匠で、マクラから観客を引っ張り込み、この人ホント今や「(平成という言葉は使いたくなくいので)00年代の爆笑王」ですな。とうとう95キロまで膨れあがった自身の太鼓腹をうまく使った「幇間腹」で、会場は爆笑の渦。
続いて、初めて聴く入船亭扇辰師匠は、「徂徠豆腐」冒頭の「と~ふぅ~~」の豆腐屋のひと声で、一挙に観客を江戸の街へ誘う。喬太郎師匠で大笑いさせられた後は人情噺でホロリ。
さて、トリを務めるコワモテ(失礼)の橘家文左衛門師匠は、ずいぶんと前に「彩の国落語大賞受賞者の会」(2005年)で聴いた覚えがあるが、「らくだ」がこんなに面白い噺だとは思わなかった!と思わせる見事な出来。荒唐無稽な笑いの裏で、つくり込んだ人物造形で主役のくず屋をはじめ長屋の暮らす人々の生活や心情をくっきりと浮かび上がらせる。
三者それぞれの持ち味で、見事な名演。この日のお客サンはワタシも含めて、落語の多様な魅力を堪能にしたのではないか。これだから落語通いはやめられない、ってか。( ^ ^ ;

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