【コミック】最近読んだコミック2010/01/08

『この世界の片隅に(上)(下)』(こうの史代・双葉社)
広島の原爆をテーマにした『夕凪の街 桜の国』で注目を集めた作家による続編的な家族ドラマ。今度の舞台は戦中の広島県の軍都、呉。じつは『夕凪~』にあまりピンとこなかったワタシだが、その作風をさらに進化させて、声高に戦争反対などの主張をするのではなく、丹念に丹念に戦時下の暮らしを描いていくこというその手法が見事に結実している。たしかに今でも博物館にいけば、戦中・戦後の生活をある程度知ることができるが、マンガでそれを見事に描ききったというのは実は過去の戦争マンガ・戦記物にもあまりなっかたのではないか? ワタシも含めて、戦争を知らない世代に向けたアーカイブとしての仕事として評価できると思う。

『PLUTO(1~8)』(浦沢直樹×手塚治虫・小学館)
浦沢直樹が『アトム』へのオマージュとして現代にその魂を蘇らせたリメイク作品。浦沢といえば何しろ『MONSTER』『20世紀少年』といったミステリー仕立ての長編を得意としているので、こりゃどうなるのかと思ったら8巻で終わっちゃった( ^ ^ ; 。まあ、ワタシもかすかに読んだ記憶のある「地上最大のロボット」のエピソードをもとにしているので、なるほどラストもこーなるのか納得。(^_-)  それにしても巻末に付された村上知彦氏や山田五郎氏の解説が秀逸。みんな手塚への愛に溢れています…。

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