【本】プロテスト・ソング・クロニクル 反原発から反差別まで2011/08/28

プロテスト・ソング・クロニクル~反原発から反差別までプロテスト・ソング・クロニクル~反原発から反差別まで
鈴木孝弥

ミュージックマガジン 2011-07-19
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
藤田正氏による類書 はあったものの、そのヴォリュームやジャンル、さらに福島原発事故以降の「反原発ソング」の急増も踏まえた、待望の一冊。副題に「反原発から反差別まで」とあるように、世界中のプロテスト・ソングを集めた貴重なカタログだ。

ほかに反戦ソング、覇権・圧政に抗する歌、性差別、自然破壊を糾弾するものまで、7つのジャンル分けで紹介されるプロテスト・ソングの数々は多岐にわたる。一読にして印象に残るのは、それらの歌の数々が欧米のポピュラー・ソングに限らず、広く世界中のプロテスト・ソングを紹介している点。
さすがにワールド・ミュージックに強い「ミュージック・マガジン」詩の面目躍如といったところか。

原爆を投下したエノラ・ゲイ号を歌ったオーケストラル・マヌヴァーズ・イン・ザ・ダーク(OMD)「エノラ・ゲイの悲劇」や、あの山下達郎氏が反戦を掲げて歌いあげた「THE WAR SONG」がなぜ取り上げられないだの、喜納昌吉&チャンプルーズは「東崎」よりもやっばり「島小ソング」だろうとか、瑣末な揚げ足とりはやめておこう。

ここは本書を片手に豊穣なるプロテスト・ソングの世界を堪能すべし。しかしながらいつに増して思うのは、こうしたガイドブックこそ電子化されて即座にネットからその曲を聴くことができるという仕様がとれないものか。読んでいて曲が聴けないもどかしさを感じるのは、ワタシだけではないだろう…。

というけわで、とりあえず第一章の「原発、核兵器の根絶を訴える歌」を以下にリンクしてみた。

ゴールデン・ゲイト・カルテット/アトム・アンド・イーヴル
小室等と六文銭/ゲンシバクダンノウタ

クラフトワーク/放射能
ギル・スコット・ヘロン/ウィ・オールモスト・ロスト・デトロイト
加藤登紀子/原発ジプシー
ウィリー・コロン/ラ・エラ・ヌークレアル
デヴィッド・ボウイ/風が吹くとき
ミュート・ビート/キエフの空
RCサクセション/サマータイム・ブルース
ザ・ブルーハーツ/チェルノブイリ
佐野元春/警告どおり 計画どおり


ランキン&ダブアイヌバンド-誰にも見えない、匂いもない

ECD/Recording Report 反原発REMIX
RUMI/邪悪な×××(高円寺原発いらいなデモ)
斉藤和義/ずっとウソだった
制服向上委員会/ダッ!ダッ!脱・原発の歌


本来ならこの1章だけで1冊つくれるほど、世界にはプロテスト・ソングが溢れている。それだけ世界は多くの問題を抱えているということだ。続編に期待したい。

↓応援クリックにご協力をお願いします。
人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yui-planning.asablo.jp/blog/2011/08/28/6076066/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。