【落語】こしら一之輔二人会「ニッポンの話芸」2011/07/17

こしら一之輔二人会「ニッポンの話芸」
久かたぶりのブログ。そして、久しぶりの落語会。
立川こしら春風亭一之輔両氏の二人会「ニッポンの話芸」を聴きにいく(7月14日・成城ホール)。

仕事に追われるなか駆けつけたのは、落語評論の新しい地平を開いたと言っていいあの広瀬和生氏のプロデュース公演というのが、その動機。その広瀬氏が「立川流の秘密兵器」としてこしらを、「王道の中の型破り」として一之輔を推してきた。
これは興味を惹かれる。

まずこしらが、立川流らしい破天荒な語り口と所作で、川下り船上での落語体験をマクラにたっぷり。ここですでに、自身のキャラを観客に否が応でも認知させ、「たがや」を速攻で落とした(客席爆笑)あと、「だくだく」へ。

今風を若者を地でいくようなキャラのこしらは、その風体に似合わず(?)古典にこだわっているそうだが、そこは「落語のようなもの」をトレードマーク(?)としてか、スピーディーな展開で、とても16年選手とは思わせない(失礼)、若気の至り的な噺ぶり。

「破壊的な面白さ」((C)広瀬氏)とまでは至らないが、マクラやポストトークで披露された「頭の回転の早さ」を武器に、この二人会を契機にひと皮むけそうな気配。

一之輔はかなり以前にどこかで聴いた記憶があるのだが…そんなことはどうでもいい。この人はたしかに逸材だ。まだ二つ目だが、この日の「らくだ」は、ワタシが聴いた立川志らく・橘家文左衛門両師匠のそれをはるかに凌駕するものだった。

噺の緩急、実物の造形、こしらのマクラや演目を意識したクスグリなどじつに堂にいったもので、「将来の落語界を背負って立つ、スケールの大きな逸材だ」との広瀬氏評にまったく意義を唱えるものではない。

いやはや喬太郎師匠もウカウカしてはいられない、次代の大型ホープが現れた。
ブルース・スプリングスティーンの“出現”を評した名コピーに模するなら、まさにこの日ワタシは「一之輔にRAKU→GOの未来を観た」のだ。

「こしら一之輔二人会」の参考レビュー(*タイトル文責は森口)
「こしらのパンキーコミック感、好きです。 」--ざぶとん亭 風流企画:席亭風流日記

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