【TV】ETV特集「続報 放射能汚染地図」2011/06/06

ETV特集「続報 放射能汚染地図」
やはり放映後、大きな反響を呼んだのであろう。
ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図 ~福島原発事故から2か月~』 (5月15日放送)の続編が急遽、「続報 放射能汚染地図」として昨晩(6月5日)放送された。

続編を決定づけたのは、前回放映後に福島第一原発正門から1.7キロ地点で採取した土壌の「調査結果を知りたい」という聴取者からの声が殺到したことによるようだ。
それはそうだろう。なにしろ汚染の本家本元が調査に応じないわけだから、その汚染元に最も近い地点の汚染状況がどうなっているのか、国民がいま最も知りたい重大事項ではないか。

検査結果の中でとりわけ注目されたのは、放射能の中でも猛毒を発するプルトニウムが検出されるかどうか…。
はたしてそれは検出されてしまい、またもやワタシたちはこの原発事故の重篤さを改めて思い知らされ、暗澹たる気分に陥る…。


今回はドキュメンタリーというのよりは、調査にあたった木村真三氏と岡野眞治博士を招いてのスタジオでのトークが中心であったが、それでも地元の要望で追加調査にあたった福島県南部のいわき市で新たなホットスポット(放射性物質が高レベルで検出される場所)が発見されるという驚愕の事実が明るみにされる。

というのもこの地域は計画的避難区域や緊急時避難準備区域から外れ住民は、何も知らされずにフツーの生活を送っているのだ。その数値は「飯館市と同じレベルで、チェルノブイリで言えば第2ゾーン。強制的避難地域です」という木村氏の言葉に、思わずのけぞりそうになる…。

本番組を観て、改めて国や行政に対して怒りが込み上げてくるのは、ワタシだけではないだろう。木村氏らが取り組んでいる調査は、本来、国や行政あるいは東電が率先して行うべきものではないのか? なぜ、心ある学者グループが実行できて、国や行政は出来ないのか?
地域ごとの放射能汚染レベルを測定し、細かい避難指示を出す。
それこそが、国や行政のやるべき仕事ではないのか!?

それにしてもここに登場する科学者たちが口を揃えて、「汚染の実態をきめ細かく調査したうえで、“住民の生活を基本”に考えて対処すべき」と意見していたことに、救われる思いがした…。

科学とは、いったい誰のためにあるのか?
それを放射能汚染地図をつくった科学者たちと、この番組は教えてくれている。

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